田舎の農家とのキャズムと我が子のように可愛いトマト

観光客はいらない、農業で自立する(※リンク切れ)という記事から。
北海道オホーツク沿岸で農家を営む方の話を読んで、書きかけだったのを思い出した。

トマト農家の一日

前回ご紹介した、最高に美味しいくだものトマトの続きです。

相方の実感の農家では、トマトの他にも、お米、とうもろこし、ナス、枝豆などを作っており、どれもスーパーで買うのとは比べものにならないくらいに美味しいのです。

それらを、全て親父さんと奥さんの2人で作っています。
年齢のわりに体力のある方ですが、それでも夏場の作業などは大変だと思います。
夏場のビニールハウス内は、日中になると凄まじい高温になります。
ハウスの中で作業していれば、否応なく体力は消耗します。

トマトに関しては、朝摘みが良いらしく(気温が低いうちのほうが、実が締まっているそうです)、2人は朝4時前に起きてハウスにこもります。
更に、畑の隅にビニールテントを設置して直売もやっているので、朝摘みが終わり朝食を摂ると、すぐに畑に向かいます。
味と二人のキャラクターで、お客さんは絶えないようですが、それがお昼の休憩を挟んで夕方頃まで続くのです。

以前に、「忙しい時期だけでも人を雇えば」といった家族の提案もあったようですが、気心知れた夫婦同士で仕事するのが楽しいのでしょう、やんわりと断られたようです。

トマト農園の晴れ舞台

私は、ECサイトの構築などを仕事にしていることもあり、ネット販売ができたら直売をする両親の負担が減るのではと考えました。
そこで、インターネットを知らない両親に、分かりやすく説明をしたのですが、その時に気付いたことがあります。
両親は、ハウスの脇にあるテントで販売することを誰よりも楽しんでたのです。

以前のエントリでも少し触れていますが、熱帯夜にはビニールハウス内の温度が気になって起きたり、激しい雨が降った時は、水路の調整でハウスに向かいます。
自分達が手塩にかけた育てた作物は、正に我が子のようなものなのでしょう。
我が子が出場する運動会や学芸会を楽しみにしない親はいません。

大切に育ててきたトマトが、ついに食べ頃を迎える晴れ舞台。
そのトマトを買いにくるお客様の笑顔や感想が、両親の喜びであり支えなのでしょう。

私が以前にネットショップを運営していた頃、たまにお客様から感謝の言葉を頂くことがありました。
ある商品では、ショップサイトがbilingual(バイリンガル)に対応していないにも関わらず、カナダの方から商品の問い合わせを受けて、注文を頂いたことがあります。
当時は、翻訳に便利なPOP辞書もなく、一語一句、goo辞書で引きながら翻訳した記憶があります。

メールのやり取りで数週間かかりましたが、結果的にEMSで発送することができました。
陳腐な表現になりますが、「インターネットは世界につながっている」ということを実感した出来事です。

農家とのキャズム

今や、お取り寄せと称して、日本全国の名産品がインターネットから手軽に購入できる時代です。

一方で、そうしたネット通販に懐疑的な方も少なからずいらっしゃると思います。
両親に「ネット販売でも、お客様とつながる事はできます」という説明をして理解してもらうのは、どのくらいかかるでしょうか。

先日、手伝いに行った際は、収穫だけでなく直売も手伝っていたのですが、2人がお客さん相手に冗談を言いながら楽しそうに接客をしている姿を見ると、販路の簡略化というだけで勧める気がなくなりました。

個人的には、美味しいくだものトマトを、もっと大勢に食べてもらいたいという欲求はあります。
テントでの直売が両親の生き甲斐である以上、止めるわけにはいきませんから、ネット通販用にトマトの収穫量を増やす必要があります。そうすると、当然人を雇わなくてはなりません。

「忙しい時期だけでも人を雇えば」ではなく、

「もっと大勢の人に、この美味しいトマトを食べてもらいたいから、手伝ってくれる人を雇おう」

こう提案すれば、2人は耳を傾けてくれるでしょうか。

続きます

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